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- 2020.12.31
年長さんの予防接種には三種混合ワクチン(百日咳予防)をお勧めします
あまり知られていませんが、年長さんの時に予防接種(任意)として三種混合ワクチン(百日咳予防)の接種がお勧めです。
ここではお勧めする理由、接種のタイミング、おおよその料金について説明いたします。
【まとめ】
・百日咳予防目的として定期接種では不十分のため年長さんでの三種混合ワクチンが有用です。
・百日咳は1歳未満のお子さんがかかると重症化しうるため、下のお子さんがいる場合は特に接種をお勧めします。
・接種するタイミングはMRワクチンと同時接種がお勧めです。
・三種混合ワクチンの料金はおおよそ5000~6000円(当院では5500円)程度です。
1.三種混合ワクチン(百日咳予防)を接種する理由
年長さんでの三種混合ワクチンをお勧めする理由は百日咳を予防するためです。
皆さんのお子さんも1,2歳の定期接種で四種混合(百日咳、破傷風、ジフテリア、ポリオ)ワクチンを接種されているかと思います。
すでに百日咳のワクチンを打っているのに、どうして追加で接種する必要があるのかと思われるかもしれません。実は百日咳の免疫は追加接種後4~12年で徐々に弱くなってしまいます。
そのため、定期接種の四種混合ワクチンでは百日咳の予防ができていないのが実情です。実際のデータからも百日咳は小学生がかかりやすいことがわかっています。(図1.百日咳患者の発生動向)1)
(図1)
百日咳にかかるとひどい咳などで本人がつらいのはもちろんですが、より注意が必要なのが小さい下のお子さんにかかった場合です。
1歳未満、特に3~6か月未満のお子さんがかかった場合呼吸不全に陥り、呼吸停止など命にかかわることがあります。
百日咳は感染力がとても強く、百日咳にかかった患者がワクチンを接種していない同居のご家族に感染させる可能性は80%以上といわれています。そのため百日咳は予防が重要ですので、特に下のお子さんがおられる場合は三種混合ワクチンの接種をご検討ください。日本小児科学会2)や日本プライマリケア連合学会3)でも推奨されています。
2.三種混合ワクチンを接種するタイミング
日本以外の諸外国では百日咳のワクチンとして三種混合ワクチンを4~6歳で接種することが一般的です。
日本小児科学会も就学前のワクチン接種を推奨しています。タイミングとしてはMRワクチンと同時に接種するのがお勧めです。
3.三種混合ワクチンの料金について
三種混合ワクチンは小児科、ファミリークリニックなどで取り扱われています。
一般的には5000~6000円程度が多いと思われます。当院では5500円で取り扱っております。
以上簡単ではありますが、百日咳予防として三種混合ワクチンが重要であることを説明させていただきました。
実は同時にポリオワクチンも接種することがお勧めです。それについてはこちらのページをご参照ください。
<参照>
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